絵刺子袢纏への思い


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私の住む町は、人口一万八千人弱の小さな町ですが、秋祭りには三日間で延べ数万人が訪れます。風流形式の山車祭りなのですが、山車の製作には数ヶ月をかけ、武者人形、歌舞伎人形、造花等で飾りつけます。そして運行では、勇壮な太鼓とともに誇らしく引いて歩きます。
150人から300人の老若男女で構成される各組は、この期間はお互いを良きライバルとして、製作に運行に熱い時期を過ごします。

 東北の秋祭りということで、朝晩はかなり冷え込むため保温性に優れた刺子半纏は必需品で、私が所属する組では200人近くが同じデザインの伝統ある半纏や刺子を着用しています。最終日に山車が地元に戻った頃には、裏に絵が施された『絵刺子半纏』を着用した数十名は、一斉に半纏をひっくり返し、自慢の絵柄を誇らしげに出して 、祭りはクライマックスに。夜のライトアップされた山車とともに、多数の錦絵が浮かび上がる様子は 、とても壮観な眺めであり身震いする場面です。

 祭りの魅力に取り付かれた私も、裏に絵が施された『絵刺子半纏』が欲しかったのですが、今では骨董品としてしか入手する方法が無く、納期・金銭面から手に入れることがなかなか出来ませんでした。それならば、自分で製作しようと約20年程前思いたち、現在に至って おります。

 一着ずつそれぞれが手書きですので 、※一枚として同じものはありません。また、それぞれが違った絵であったほうが、より粋であると思っています。表側が同じデザインの半纏であっても、裏は全員違う絵が入っている。他人に見せびらかすことなく、個々が隠された個性や思いを背負って、胸を張って祭り等に望むということがすばらしい事であり、この時代だからこそ大切なことだと考えています。そして、自分が着た半纏とその時の思い出が、子や孫や、その先の時代まで受け継がれていくのです。



   ※ 例え、描く絵柄を同じものを選ばれたとしても
     着る方それぞれの体系・肌色・お好みのオプション等...
      個性で描き方・構図が異なります。 
  
          現在の価格体制で、限られた原画からのチョイスですと
          他の地域で同じ題材の絵柄を着る方もあることを
          前もってご了承くださいませ。
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by koubou-yoshizumi | 2005-09-13 20:26 | ●【工房芳純】とは。。。
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